1. 先進的な高性能有機デバイス及びマトリクスアレイの開発
  2. 高性能有機半導体トランジスタのキャリア伝導機構の解明
  3. 有機へテロ接合界面における電子伝導層の形成と新規二次元電子層の創出
  4. 新規有機半導体材料の合成と機能発現


2. 高性能有機半導体トランジスタのキャリア伝導機構の解明

有機単結晶トランジスタを用いた基礎物性研究

有機単結晶トランジスタ

有機半導体材料は、ペンタセンやルブレンをはじめとして非常に多くの種類が存在し、日々新しい化合物が開発され続けています。開発した新規化合物の有機半導体としての性能を評価し、新たな分子設計指針を得るためには、種々の外因に影響されない標準化された評価手法が必要になります。

そのため当研究室では、有機単結晶をベースとした様々な基礎物性研究を行っています。有機単結晶を用いることにより、結晶構造をはじめとする種々の物理化学的性質を明らかにすると同時に、そのトランジスタ特性を評価することによって化合物の持つ最高の半導体性能を引き出すことが可能になります。

 

有機半導体における電子伝導機構の解明

ホール効果測定

有機半導体はこれまでの無機半導体とは異なり、弱い結合力で結ばれた柔らかい固体であり、そのような固体中での電子伝導現象について現状ではあまり理解が進んでいません。しかし新しい有機半導体材料、有機デバイス開発する上で、この有機半導体における電子の伝導機構を正しく理解しておくことは非常に重要な課題となっています。

そこで当研究室では、ホール効果測定などを用いた有機半導体中の電子伝導についての基礎的な理解を深めるための研究を行っています。